「幸福になるためには、まず成功をすること」「成功をするためには、目標を達成しなければならない」このような思考パターンに私たちは陥りがちです。これは、最終目標にたどり着いた瞬間から成功・幸福が始まり、たどり着く間は成功でもないし、幸福でもないという意味です。
 しかし、成功や幸福は、その過程すべてを含めて成功だという認識が大切です。つまり、成功に向けて歩み出した瞬間から、もう成功は始まっているわけです。そうでなければ、成功しないと幸福ではないということになってしまい、幸福を感じるころにはずいぶん年を取ってしまっているかもしれません。別の表現をすれば、自分がどのような存在かを知るだけで幸福がスタートします。なぜなら、あなたは目的を持って神によって創造されたからです。(「聖書に隠された成功法則」より引用)

 私は会堂を建てることができて喜びはあるが、個人的には会堂を建てたら牧師として成功したとか、実力があったなどとは全く思ってもいない。正直なことを言うと、私は会堂を建てたくなかった。教会は“神”によって建て上げられることを悟ってから、私の伝道者としての祈りは、「ただ神さまの計画のために、私をその道具としてのみ用いてください。すべては自己実現ではなく神実現のために用いられますように。」だった。そこに生き始めたときから、会堂がなくても幸せだったし、会衆が目の前に数名しかいなくても“神さまから送られた人たち”と考えると幸せ感が溢れるようになった。勿論それで福音を宣べ伝えることを怠ったら“怠惰な者”として神さまからお叱りを受けるであろう。
 本当の“成功”とか“幸せ”は、神さまのされたいことに自分の身を委ねていくことにあるのだと思わされている。たまたま神さまは“私”を用いて会堂を建てられた。会堂が欲しいと願っている牧師に家の教会を任せられることもあれば、諦めている牧師に会堂を建てさせられることもあり不思議です。心乱されない秘訣は、やはり“神実現”です。