以前、B&Bという漫才コンビがいましたが、その一人は島田洋七といいます。島田さんのお父さんは、彼が2歳のとき、広島の原爆のため死去。そのためお母さんは、夜、お店で働き、二人の子どもを育てました。しかし、訳あって、島田さんは小学2年生のときから、佐賀のおばあちゃんに預けられます。このおばあちゃんは、「がばい(すごい)ばあちゃん」でした。彼女は夫に先立たれ、貧乏のどん底暮らしの中、学校の便所掃除の仕事をしながら、7人の子どもを立派に育てたおばあちゃんです。このおばあちゃんは、貧乏ですが、底抜けに明るく、前向きでした。例えば、島田さんが見るも無残な通知表を、おばあちゃんに申し訳なさそうに渡した時の会話・・・「ばあちゃん、1と2ばっかりでごめんね・・・」「大丈夫、大丈夫。足したら5になる!」「えっ?! 通知表って足してもいいの?」「人生は総合力!」そうキッパリ言い切るおばあちゃんだったそうです。
物事を見る視点を変えたら、違う世界が見えてくるものです。現実から、今ある問題を見ると、到底受け止めることができない大きなものに見えても、天地宇宙を創造された神さまの大きさと比べるならば、比べ物にならないほど、その問題が小さく見えてきます。
先週ご紹介した星野富弘さんの詩の中の「神様がいるんだもの なんとかなるさ そしていつも なんとかなった」このフレーズは神さまを信じるすべての人は心に刻み込むことが大切だと思わされている。勿論努力を怠ってはならないが、それでもこの世の中での評価が1や2であっても落ち込むことはない。神さまは何とかなるように、この世の中を回してくださっている。家族、人間関係、仕事、経済、進学や就職など、様々な不安や心配が人生にはつきまとう。結果が思うようにいかなかったとしても、諦めてはならない。なぜなら神さまは諦めておられないからです。四肢欠損症で手足なく生まれてきたニック・ブイチチさんは、「絶対に諦めるな!何とかなるから!」と世界中を回ってメッセージを送り続けておられる。
「恐れることはない。ただ信じなさい」(マルコ5章36節)