毎年3月ごろから巷で“イースター”という文字をよく見かけるようになった。果たしてどの位の人たちが、その意味を理解しているのだろうか?イースターは復活祭とも呼ばれていて、今から2千年前、イエス・キリストがユダヤ人の嫉妬によって十字架にかけられ処刑され、「復活する」との預言通り3日後に墓より甦られました。それが後の時代に「イースター」としてお祝いされるようになったのです。卵にペイントなどして飾り付けすることは、キリスト教の儀式ではありませんが、硬い殻を破って生命が誕生するように、硬い墓石を破ったキリストの甦りの象徴として、そのような習慣が広げられていきました。 
 キリスト教会は毎週日曜日に礼拝を捧げています。それはキリストが日曜日に復活されたことをお祝いするためでもあるのです。実はキリスト教会にとって“イースター”は、ある意味“クリスマス”よりも重要な出来事なのです。なぜならキリストの死からの甦りがなければ、教会の存在はなかったからです。そして全世界にキリストの福音が広められることはありませんでした。
 イエスさまの弟子たちは、その師が逮捕された時、みな一目散に逃げていきました。ユダヤ人の王になられると思っていたイエスさまが突如として無力にも十字架の上で死んでしまったのです。弟子たちは師を守るよりも、自分を最優先する小心者でした。しかしそんな臆病な弟子たちが、どうして死んでしまった師のことを殉教覚悟で伝える伝道者へと変えられたのでしょうか? それは復活されたイエスさまを目撃したからです。これは本物だと思ったのです。命を懸けてでも伝える価値があると悟ったのです。そこに聖霊の力が加わって彼らは全世界に福音を宣べ伝えていきました。そして今やその福音は全世界に広がりました。
 教会が誕生してから2千年が経過しました。その道のりは容易なものではありませんでした。歴史の中でキリスト教会に対する沢山の迫害がありましたが滅びるばかりかその数は増えていきました。何故でしょうか? 聖書によると“教会”は“キリストの体”である故に、叩かれても殺されても復活の力によって、ますます力を増していくのです。
 私たちの教会もキリストの体の一部分であって、その象徴ともいえる会堂を建てさせていただけるのは、正に主の復活があってこそなのです。