四肢欠損症という稀な病気のために、腕と脚のない身体で生まれたオーストラリア人のニック・ブイチチさんは、現在伝道者として活躍されているが、生まれた当初、手脚のない我が子に両親は打ちのめされましたが、牧師であった父親や愛情深い母親の下で励まされながら育てられた。しかし、物心ついた時から、「神さまは僕のことを愛しているのなら、どうして僕に腕と脚を与える奇跡を起こしてくださらないのか?」と怒りと混乱を抱えながら成長しました。そして彼はお医者さんから言われた「あなたは歩けるようにはなりませんし、車椅子にも乗れません。」という言葉を信じて絶望の淵にいました。両親はいつも「すべてのことは神さまが備えてくださるから」と語っていましたが、それは気休めにしか聞こえていませんでした。自殺も試みましたが、実行はできませんでした。そしてその後、神様は思いもしなかった方法で彼に答えてくださいました。15歳の時、ニックは聖書の中の生まれつき目の見えない男の話を読みました。なぜ目が見えずに生まれてきたのか誰もわかりませんでしたが、イエスさまは、「この人に神の栄光が現れるためだ」と言われました。その時の気持ちを、「嵐の雲を突き抜けるような神の喜びが注がれた」と表現されています。なぜ神がニックに腕と脚をくださらなかったのか、その理由はわかりませんが、だからと言って、何かの間違いでそのように生まれたのではないことを悟りました。彼は、こう祈りました「主よ、あなたが目の見えない人を癒されたように、私に腕と脚をくださるのならば、私はあなたを信じます。しかし、たとえ腕と脚をくださらなくても、私はあなたを信じます」
 彼が23歳のとき、カルフォルニアで3千人集まる集会でメッセージした時、手足のない赤ん坊を抱っこした母親が近づいてきてこう言いました。「私は奇跡を見せてくださいと祈ってきました。今日見ました。あなたは神さまの奇跡です!」そしてニックは、赤ん坊に言いました。「大丈夫、きっとうまくいくよ!」そしてその子はニック同様、小さな脚で歩き、電動車椅子で移動し、泳ぐことができるようになりました。