聖書の中に「神の武具を身につけなさい」という箇所がある。それはこの世の中が戦場であることを示しています。戦場とは、辛いこと、悲しいこと、ストレスになることなど起こる場所です。その原因のほとんどは人間関係からくるトラブルです。また環境とか状況や様々な誘惑もあるでしょう。そのような戦いをどのように切り抜けていくことがベストなのかを聖書は教えています。
 創世記に出てくるヤコブは、兄のエサウから恨まれ、命の危険を回避するために一人旅をしました。持てるものは何もなく、独りぼっちの寂しさと恐怖と不安の旅でした。砂漠のど真ん中で石を枕にして寝ているときに夢を見ました。それは天と地を天使が上り下りしている姿と「わたしはあなたと共にいる!」という主の御声でした。彼はその言葉を握った時に、「この孤独と危機の最中に、主が共におられるなんて知らなかった!」と悟り元気が与えられました。それがベテルでの経験でした。それから20年経過して、叔父の元で働いていたヤコブは居づらくなり故郷へ帰るのですが、兄エサウからの復讐の恐怖がふつふつと沸き起こった時に、与えられていたベテルでの神の言葉を土台にして格闘の祈りをしました。そして彼は恐れに勝利して進むことができたのです。
 私たちは行き詰ったときに、何を頼りにして、何にしがみつきながら生きるでしょうか? 頼れる人がいれば安心かもしれませんが、なかなか上手くはいかないことが多いでしょう。その時にこそ、ヤコブが握り続けた“神の言葉”と“祈り”が最大の武器になるのです。私の経験上、ここに全幅の信頼を置くことができたら、不思議に上手くいくのです。
 「その上に、信仰のたてを手に取りなさい。それをもって、悪しき者の放つ火の矢を消すことができるであろう。また、救のかぶとをかぶり、御霊の剣、すなわち、神の言を取りなさい。絶えず祈と願いをし、どんな時でも御霊によって祈り、そのために目をさましてうむことがなく、すべての聖徒のために祈りつづけなさい。」(エペソ6:16~18)
 一度お試しになってみてはいかがでしょうか?