教会では、桜の季節になると嬉しいこともあるが、寂しいこともある。受験生や就活生の進路が決まり、喜びが溢れる。しかし会社員には転勤の辞令がある。牧師は、信仰を失い教会から離れる人がいると心引き裂かれる思いになるが、転勤で離れる場合も、寂しい気持ちにはなる。今年は教会役員の一人がご夫妻で任地に赴くことになった。私たちの教会の長老さまご夫妻が免許返納されて石切チャペルの午前礼拝に出てこられなくなった時に、それを引き継ぐかのようにして、ご夫妻で色々な奉仕を買って出てくださり大変助けられていた。移住する土地に信徒の信仰を育んでいける良い教会があれば安心するが、なければ心配にもなる。
KCFではYouTubeで礼拝をライブ配信しているが、コロナ禍で教会メンバー用にZoomも使用するようになった。これによりメッセージ後の報告まで参加できるだけでなく、対話もできるようになり、遠くに転勤で行かれた方々や教会出席できない方々と顔を見ながら交流することができるようになった。勿論、近くに何かあったときに飛び込んでいける教会があるに越したことはないが、このようなツールでも繋がることができるようになったことは、コロナ禍で生まれた副産物でもある。新しい土地に教会がなければ、大いに活用していただきたいと思っています。
 もう一つ嬉しいニュースは、来週4月のイースターに受洗者が与えられたことです。奥様は3年前に受洗されましたが、この度、入門講座を受けて決心されました。コロナ禍での洗礼式はこの一年間で5名となった。これは祈りの結果であると同時に、神さまからのメッセージであると受けとっています。それは私たちにとってマイナスと思える出来事や現状も、神さまの働きが阻害されることは全くないということです。
 「隣の土地がいただけるように祈りましょう!」と声をかけられた数年前、教会の土地・会堂指定献金額は数万円しかなく、地主さんが二人の建て主さんに貸しておられる土地で、そこには誰も住んでいない古家が2軒と表側にはホテルの案内所が営業中でした。どう考えても更地になりえないし、なっても資金はない。しかし今着々と更地になっています。そしてアピールしていなかった会堂献金が、何故か着々と集められていることに驚きを覚えています。神さまが成されたら、何も障害物はありません。万物を所有しておられる神さまには不可能はないのです。