先日、関東に住むある方から相談のお電話をいただいた。内容は、どうしても義父義母を許すことができなくて、夫や子どもに愚痴ってしまい、何とか心を平静にしようと努力はしているのですが、自分に謝ってくれないご両親をどうしても許すことができなくて苦しいというのです。
この手の相談は、一筋縄ではいきません。なぜなら、苦しめる相手がいて、本人の複雑な感情があるからです。どんなに聖書のみ言葉から、説得しても、また心理学的アプローチをしても、そう簡単に納得できるものではないのです。しかし牧師には奥の手があります。それは聖霊さまに委ねることです。電話の後、その方からメールがきました。「小崎先生、昨日はストンと胸に落ちるお言葉をいっぱいありがとうございました! それまで悶々としていた自分ですが、先生とのお話しの後には怒りがスーッと消えて、2時間も昼寝が出来ました! 本当にありがとうございました。」今まで怒りをずっとため込んでおられ、私にも何度か電話をしてこられていたのですが、まだ怒りは収まらなかったようです。しかし、私が「この方に聖霊さまが直接届いてください」と祈り心をもってお話しをすると、同じような言葉であったにも関わらず、本人に不思議な変化が与えられたのです。
 30年も牧師をしていると、様々な相談を受けます。そして牧師に相談してくる内容のほとんどは、自分では解決できないから持ってくるのです。そのような問題を、同じ人間である牧師が解決することは不可能なことですが、世のカウンセリングよりも圧倒的な強みは“聖霊さま”の働きに委ねることができることです。不思議なようにしてその心に働いてくださるということです。是非とも祈ってみてください。路頭に迷った時、許せない人がいる時、問題がある時にこそ、「聖霊さま、私を助けてください」と叫んでみてください。その祈りに答えられていることを必ず後の日に気づくでしょう。そして「神の手の中にあって、万事は最善に導かれている」という信仰を働かせながら歩むならば、人生どんなことが起こっても、人知では計り知れない平安が与えられるでしょう。