ある女の子が、母親がローストビーフを作るのを見ていました。オーブンに入れる前に、必ず両端を切ってからオーブンに入れていることを、不思議に思い、母親に質問しました。「どうして、お母さんはローストビーフをオーブンに入れる前に両端を切るの?」お母さんは言いました「おばあちゃんが、いつもそうしてたからよ。おばあちゃんに聞いてみたら?」そこで、その娘は、おばあちゃんの所へ行って聞きました。「ねぇ、おばあちゃん? どうしておばあちゃんは、ローストビーフを焼くとき、いつも両端を切ってからオーブンに入れるの?」おばあちゃんは言いました「それはね、ひいばぁちゃんが、そうしてたからよ。理由を知りたかったら、ひいばぁちゃんに聞いてごらん」女の子は、ひいおばあちゃんの所へ行って聞きました。「あのぉ、おばぁちゃん? どうしてひいばぁちゃんは、ローストビーフを焼くときに、いつも両端を切ってからオーブンに入れるの? お母さんも、おばあちゃんも、ひぃおばぁちゃんが、そうしていたから同じことをやってるんだって言うのだけど・・・」そうすると、ひぃおばぁちゃんは言いました「え? まだ、そんなことをしているのかい? 私の時代はオーブンが小さくて、ローストビーフが入らなかったから、両端を切って入れたけど、今はオーブンも大きくなったので、そんなことする必要はないのに・・・もったない・・・」
 先日、猫背でそれに伴う肩甲骨のコリが激しく、整体治療院に行って体の歪みを矯正してもらった。しかし一回では治らないという。一度の矯正で、一時的には正しい位置に体が戻っても、日常生活の中で、長い期間を通して習慣化された間違った姿勢が、自分にとって一番楽な姿勢だと体のデータに記憶されているので、元へ戻っていってしまうのだそうだ。そのために、定期的に正しい位置に戻してやることによって、矯正された位置こそが、正しく楽な姿勢なのだと体に記憶の書き換えが行なわれていくのだそうだ。
 私たちは、この世の中にある自己実現という情報に洗脳されながら生きています。実はそれが問題を大きくしていっているのに、あたかもそれが正しいことであるかのように感じ、それを心と体が覚えて、楽だと思わせるのです。そしてそれが心を蝕んでいく原因になっているのです。毎日、み言葉によって心の矯正治療していくことこそが唯一の解決です。