アメリカのミシガン州、エナーバーに「失敗博物館」と呼ばれる博物館があります。そこには新商品として発売された後、消費者の需要がなかったために消えていった11万余の商品が展示されています。この博物館は、大変な人気があります。なぜなら、多くの企業のCEOたちが続々と押し寄せるためです。彼らは失敗から新しいチャンスを見つけようとして、その博物館を訪れるのです。成功するためには、失敗の原因を知る必要があるからです。

 発明家のトーマス・エジソンは、一つの大きな発明をする背後で失敗を繰り返しました。人からそれを指摘された時に、「私は失敗したことがない。ただ、一万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。」と言いました。聖書の中に「これまでに書かれた事がらは、すべてわたしたちの教のために書かれたのであって、それは聖書の与える忍耐と慰めとによって、望みをいだかせるためである。」(ローマ15章4節)とありますように、神さまは、私たちが過去の失敗や傷に留まり続けることは望んではおられません。失敗を否定的に受け止めるのではなく、反省しながら、それを上手くいくための道のりの一つであると考えることは、聖書的であると言えます。
 私たちにとっての「失敗博物館」は、聖書です。聖書には偉人たちの失敗がたくさん記されています。本人からすると恥ずかしいくらい赤裸々に書かれています。しかし、それは「すべて私たちを教えるために書かれた」というのです。人類はどの時代も同じ失敗を繰り返してきました。だからこそ先人の失敗から学ぶべきなのです。また偉大な彼らも自分の弱さを知ることで、神さまによる希望を持つこともできました。
 2020年の新しい年は、是非、聖書を通して、今の自分への励ましや慰め、知恵を教えていただき、自分が変えられ、希望と祝福に満ちた人生を送られることをお祈りいたします。
今年の関西カルバリーの年間聖句は、「人の心には多くの計画がある、しかしただ主の、み旨だけが堅く立つ。」(箴言19章21節)です。