アメリカ人に「あなたは価値ある人間ですか?」と問うと、80%以上の人々は「私は価値ある人間だ」と答えるそうです。ところが、同じ質問を日本人にすると、残念ながら30%以下の人々しか、自分は価値がある人間だと考えていないそうです。日本では、「勝ち組」とか「負け組」と表現して、自分はどちらに入るかを考えて、優越感を持ったり、劣等感を持ったりして生きています。そしてそれが日本人の価値観になっています。ある一定の基準に達していない人は、生きている価値がないのでしょうか?
 もしあなたの友人が、「差し上げます」と言って一万円札を差し出し、ありがたく受け取ったのはいいですが、もし、それがグシャグシャに丸めてあったり、雨に濡れて車に踏まれてゴワゴワになっていたら、受け取りを拒否するでしょうか? 多分多くの人たちは、そのまま受け取ると思います。なぜなら、その一万円の価値は変わらないからです。
 聖書の神さまは、「わたしはあなたを愛している。わたしの目にはあなたは高価で尊い」と言われています。これは、私たちがたとえ失敗しても、失恋しても、喧嘩をして友を失い、離婚や会社をクビになったり、事業に失敗しても、神さまは、「あなたの価値は下がらない」とおっしゃっているのです。様々な失敗をして、落ち込んで、そこに振り回されている人たちがいますが、それであなたの価値が下がったわけでも、人生が終わったわけでもありません。
 私は、神さまによって命が与えられ、神の目的のために生かされていて、誰が何と言おうとも、「あなたは価値がある」と言ってくださっている神がおられることを知ったとき、生きることが楽になりました。
 皆さまに星野富弘さんの詩をクリスマスのプレゼントとして贈ります。
  苦しくて どうしようもない時 
  いつもうかんでくる ことばがあった
  神様がいるんだもの なんとかなるさ
  そして いつも なんとかなった