かつて小学校のPTA役員をしていた時代に、そこで配られていたプリントに掲載されていた文章を紹介します。
 ある研究者が、一定のプログラムを通して、将来絶対に伸びる可能性を秘めた、よりすぐった生徒30名を選びました。この子たちの成績は必ず伸びると太鼓判を押された子供たちでした。学校にその子供たちのために特別クラスを設けて、ある一定期間、教育してほしいと要請しました。条件は、特別なことをしないで、他の普通のクラスと同じカリキュラムで、同じように教えるということでした。先生たちが送り込まれた特別クラスの生徒たちを見ると、どう見ても優秀に見えないような子供もいましたが、専門家が様々な研究と観察から選ばれた子だから、必ず伸びるだろう!と定められた期間、彼らを教えました。その結果、研究者の言う通り、実際にその特別クラスの子供たちの成績は飛躍的に伸びていきました。選ばれた特別な生徒たちであったからこそ素晴らしい結果になったのだと考えられていました。しかし、後でわかったことは、そのプログラムはデタラメで、ただ各クラスからあみだくじで選ぶかのようにして、適当に数名ずつ選ばれて送り込まれたクラスだったのです。そのことは、教師や親たちには一切伝えられていませんでした。何が違ったのかといいますと、先生たちや親たちの、その子たちを見る目や期待感が、他のクラスの子とは違ったというのです。「特別クラスの子たちは普通の子ではない!どんな成長を遂げるのだろうか?」という期待をもって接し、教えていたということでした。
 
 実は、これは神がこの世に与えられた「信仰の法則」なのです。パウロは、問題だらけで、頭痛の種となっていたピリピの教会の人々に、このように書き送っています。「わたしはあなたがたを思うたびごとに、わたしの神に感謝し、あなたがた一同のために祈るとき、いつも喜びをもって祈り、あなたがたが最初の日から今日に至るまで、福音にあずかっていることを感謝している。」(ピリピ1:3~5)
 あなたの信仰の目が、個を変え、世界を変えていくのです。