社会学者たちの分析によると、1950年代、人間に必要な生活用品は72品、そのうち絶対に必要な物は18品だった。しかし2000年代の今は、必要な生活用品は500品であり、最低限必要な物は50品であるという。生活必需品と、最低限必要な物が大幅に増えた生活をしている現代人は、果たして60年前よりも幸せだろうか。むしろ感謝を知らず、不幸になってはいないだろうか。1690年蒸気機関を発明したフランスの物理学者ドニ・パパンは、このように言っている。「私は3つのことをいつも神さまに感謝している。1つ目は日々与えられる日ごとの糧に、2つ目は健康に、3つ目は永遠のいのちに対する希望である」
 感謝は、与えられた条件ではなく、作られた解釈である。足りなくても感謝を抱く者は感謝を生みだし、豊かであっても不平を抱く者は不平を生みだす。感謝は、所有しているものの多さではなく、考えの大きさ、信仰の大きさに比例する。所有に比例して感謝する人は、所有に比例して不平を言うが、信仰によって感謝する人は、条件にかかわらず世界を幸せにし、自分自身を豊かにする。感謝は、神の恵みを知る人の心の実であり、神の摂理を受け入れる人の思考方式である。感謝する分だけ、人生は豊かで温かいものとなる。  (ジョン・クゥアン師著書より)

 2015年もあと数日を残すのみとなりました。この一年を振り返ってみていかがだったでしょうか? 嬉しいことも、悲しいことも、嫌だったことも、嬉しかったこともあったでしょう。でもそこから感謝を見いだせる人は幸いだと思います。先日の堺の家庭集会で、「この一年の感謝を述べてください」というお題に、皆さまが、小さなこと、大きなことを見つけて感謝だったことを話しておられる姿に感動しました。辛いところを歩んで来られた方からも感謝の言葉があふれ輝いておられました。私たちも振り返ってみて、指折りながら感謝を数えてみましょう。
「またその恵みをもって年の冠とされる。あなたの道にはあぶらがしたたる。」(詩篇65篇11節) 良いお年をお迎えください。栄光在主!