私には二人の子どもがいます。小学生6年の息子と小学生4年の娘。娘は、自閉症という発達障害に悩まされています。幼い頃から他とのコミュニケーションが上手く取れず、今では学校へも行けなくなってしまい、毎日家にいます。ある日の平日、娘と二人で自宅にいました。突如、息子が通う小学校の先生と校長先生が訪問してきたのです。いきなりの事で驚きました。「この度は、大変失礼な発言をしてしまい申し訳ありませんでした。」いきなり玄関先で謝罪をする2人に何の事かサッパリ。事情を聞くと、何とも涙の止まらない学校での出来事を知る事となりました。「勿論そんなつもりはなかったのですが、私が軽はずみな発言で娘さんに対して差別的な発言をしてしまったのが始まりです。『家ばかりで暇だろうぉ。妹は勉強しているのか? 普段何してるんだ?』この私の発言に納得出来なかった息子さんが、翌日こんな事を学校でしました。」「確かに学校には来れていないけど、先生が言う様に妹は暇じゃないよ! 妹は、学校を休む様になってから毎日『絵』を書き続けてる。」6年生の教室が並ぶ廊下に、テープで貼り出されたその絵は子どもが描いたとは思えない程繊細で見事な画だと、学校内でも話題になったそうです。「僕の妹は自閉症です。でも、誰よりも頑張って絵を上手に描けます。決して遊んでいるわけではありません。」息子は、妹の事を誰よりも可愛がっています。学校から帰ってくると、真っ先に妹のところへ行き、その日に描いた絵を見てたくさん妹を褒めてあげています。そんな大好きな妹の頑張りを「暇」という言葉で片付けられるのが嫌だったのかもしれません。先生も、そんなつもりで発したわけではない事も分かっています。まだ不器用で言葉の捉え方が上手く出来ていない息子が逆に早とちりをしてしまったのかもしれません。ただ、私は母親としてどこか恥ずかしい気持ちもある中、心の中でこの出来事を一番誇らしげに思っています。(自閉症の子を持つ母親の感動話)
このお話を通して、誰の目にも留められていない親切、奉仕、努力を神さまは評価して受け止めて下さっていることを感じます。