東京の日暮里という町に、さっちゃんという小学校5年生の女の子が住んでいました。ある日、学校から帰ってきたのですが、何も言わずにすぐ部屋に閉じこもってしまいました。お母さんは心配して部屋行って、声をかけました。するとさっちゃんは怒りながら言いました。「学校の友達は、『さっちゃんのお母さんはお化けだ』って言うのよ! もう学校のPTAにも授業参観にも来ないで! お母さんと一緒に歩くのもイヤ!」実は、さっちゃんのお母さんの頬から首、肩にかけて醜い火傷の跡があったのです。お母さんは悲しそうな顔をしながら、昔のアルバムを持ってきて結婚前の写真を指差しながら言いました。「この女の人は誰だと思う?」さっちゃんは、「知らない女の人」と答えました。そこでお母さんは言いました。「これはね、お母さんなのよ。結婚前は、こんなに綺麗な顔をしていたの。どうして火傷の跡ができたか教えてあげるね。結婚してからさっちゃんが生まれてから、ハイハイするようになった頃のある日、居間でぐっすり眠っていたので、その間に台所の洗い物をしていたのよ。少ししてからさっちゃんの様子を見に行ったら、何と目を覚ましてハイハイしてストーブに手をかけようとしていたの。ストーブの上には煮えくり返ったやかんが置いてあったので、お母さんは驚いて、さち子を助けるためにストーブに体当たりして・・・でも、その時、沸騰したやかんのお湯を浴びてしまってね・・・当時の手当も良くなくて、こんな醜い顔になってしまったの。何度も死にたいと思ったけど、さっちゃんのために生きているのよ・・・」
 さっちゃんは、お母さんの火傷の跡は、実は自分を助けるためであったという本当の理由を知り、泣きました。その時から「ごめんなさい」と謝るだけでなく、お母さんを誇り思うようになったそうです。
 
 熱湯をかぶって娘の命を助けた母親の姿に感動しますが、それ以上に、罪のゆえに滅び行く私たちを救うために、神なるお方(イエス・キリスト)が地上に来られて、私たちの罪の身代わりとして十字架にかかってくださいました。クリスマスは、神の愛の表れです。メリークリスマス!