最近、日曜礼拝のメッセージは旧約聖書の人物を取り上げてお話させていただいています。先週の創世記28章は私の好きな箇所でした。
ヤコブはお兄さんの怒りをかい、命の危険が迫る中、追いやられるようにして、500キロ離れた土地への旅を余儀なくされました。出発してから間もなく、ある場所で石を枕として寝ていたときに、天と地を結ぶはしごを、天使が上り下りしている夢を見ました。そして主が近くに立ってこう言われたのです。「わたしは決してあなたを捨てず、あなたに語った事を行うであろう」 一人ぼっちの寂しく、また様々な危険も伴う旅でした。しかしその言葉にヤコブは励まされてこう言いました。「まことに主がこの所におられるのに、わたしは知らなかった! これは神の家である。これは天の門だ!」この後、ヤコブは長い旅を経て、叔父ラバンの下で、長い期間、無報酬の労働をしなければならなかったのですが、この主の言葉にしがみつきながら乗り越えることができたのです。ヤコブにとっては、神を感じることができないような場所で、精神的にも肉体的にも限界を感じている状況の中に、神がすぐそばにおられるということに気づいて驚きを覚えたのです。ですから「神がこんなところにいてくださっていたなんて知らなかった」と告白しているのです。

「あなたがたを耐えられないような試錬に会わせることはないばかりか、試錬と同時に、それに耐えられるように、のがれる道も備えて下さるのである。」(Ⅰコリント10章13節)とあるように、神さまは前もって、必要な力と知恵と励ましを与えてくださっているのです。

ナチの強制収容所に入れられ、奇跡的に生還したコーリ・テン・ブーンが、ナチに捕まる前の父子の会話に励まされます。「お父さん。私はこれから起こる試練に耐えられるかどうかわかりません」お父さんは言いました「汽車に乗る時、お父さんは、いつコーリに切符を渡したかな?」「乗る前よ」「その通り! 天の父なる神様も同じように、私たちが迫害や苦しみを受ける前に、それに耐えうる十分な恵みを、既に与えてくださっているのだよ」 日々の歩みの中で神さまを発見してみましょう!