“トムとジェリー 仲良くケンカしな♪”というテーマソングの漫画をご存知でしょうか? 私も小学生時代にテレビで観ていた覚えがあります。猫のトムが、小さなネズミのジェリーを追っかけては、痛い目に遭うというストーリーです。最終回の内容を文章で読みました。ジェリーが大人になった頃、トムはもうこの世にいませんでした。トムは自分の命の終わりがすぐ傍まで来ているのを知ったとき、こっそりジェリーの前から姿を消しました。トムがいなくなったのに気付いたとき、ジェリーは悲しみはしませんでしたが、退屈になるなと思いました。そんなある日、ジェリーの前に一匹の猫が現れました。トムよりのろまで体も小さい猫です。喧嘩相手がいなくなって寂しかったジェリーは、この猫を喧嘩相手にしようと考えました。そこでジェリーは、いつもトムにしていたように、穴のあいた三角チーズが仕掛けられたねずみ取りを利用して、その猫に罠をかけることにしました。ジェリーは物陰に隠れて、待っていました。そして思惑通り猫が罠に向かって近づいてきます。ジェリーは「いつものように、自分がねずみ取りに引っかかるふりをして、逆に猫をねずみ取りにかけてやるんだ!」手か尾を挟んだ猫の飛び上がる姿が頭に浮かび愉快になりました。でも、その猫はトムではありません。猫はチーズの近くまで来たとき、隠れているねずみの匂いに気付き、目にもとまらぬ速さで隠れていたジェリーに襲いかかりました。トムよりのろまなはずの猫にすぐ追いつかれてしまい、体をガブリと噛まれました。ジェリーも噛みつき返しましたが、トムより体が小さいはずの猫は平気です。血まみれのジェリーは薄れ行く意識の中で、本当はねずみが猫と喧嘩して勝てるわけがないことと、いつもトムは「してやられた」ふりをして、わざとジェリーを捕まえないでいたことを知ったのです。その時初めてトムの大きな優しさと友情に気付いたというのです。
イエス様の十字架は、人類に対する敗北ではなく、愛の表れです!