社会に出て、ある程度落ち着き始めた何人かの大学の卒業生たちが、同窓会をすることになり、今は引退した教授の家を訪ねることにしました。大学時代の思い出話に花を咲かせていたのですが、だんだんと自分たちの仕事や人生のストレスに対する愚痴をこぼすようになりました。
教授はキッチンへ行き、ココアを入れた大きなポットと、色々な種類のカップを持ってきました。カップには、陶器のものやガラス製やプラスチック製、いくつかは質素で、いくつかは高価なものもあり、また、いくつかは上品で美しいカップもありました。めいめい好きなカップでココアをついで飲めるように置きました。みんながそれぞれ好きなカップをとってココアを注いで手に持った時、教授は言いました。「見てください。質素なカップや、安っぽいカップを残して、みんな美しく高そうなカップを手に持っています。あなたが、自分の最高だけを求めている間は、それがあなたの問題になり、ストレスになります。どのカップを使ってもココアの品質には何の影響も与えません。高価すぎる器に気を取られて、飲んでいるものが何なのか、わからなくしてしまっていることだってあります。みんなが本当に欲しいのは、ココアであって、カップではないのです。考えてみてください。人生はココアです。そして、みんなの仕事やお金や地位はカップです。それらは人生を支える道具にしかすぎません。あなたが持っている器は、あなたの人生の質を限定したり変えたりするものではありません。時々、カップばかりに気が取られてしまって、神さまが私たちに備えてくださっているココアを楽しむことができないことがあります。神さまはココアを作られ、人はカップを選びます。最高に幸せな人は、全てに最高を求めない人です。彼らは今持っているものを最高のものとしているのです。質素に生き、惜しみなく愛し、最大限に助け、優しく話しなさい。そしてあなたのココア(人生)を楽しみなさい。」
私たちも現実に縛られないで、神さまが与えてくださっている人生を楽しもうではありませんか! ハッピーイースター。